弥生の本屋

小石川弥生のブログ小説です。

2023-01-01から1年間の記事一覧

ブログ小説「記憶」正体と回想 17話

そう......僕は......何度も何年も何百年、何千年......と同じ事を繰り返し この世界に戻ってきた......死神として...... 回想 死の匂いがする この村を数千年前に 降り立つ...... この日、死神として初めて 生死ある者の選別を任され 躊躇なく事を運ぶ予定…

ブログ小説「記憶」罪深き者たち16話

カナエの顔が......霞む...... 「圭吾さん!圭吾さん」 何度も...何度も 聞こえる 僕を呼ぶ カナエの声が...... 遠ざかるはずの カナエの声が...何故か ちゃんと聞こえてくる??? 失いかけていたはずの意識は 次第にハッキリと 何故か......痛みもなく 血…

ブログ小説「記憶」絶体絶命15話

これから どうするか......集落に戻ると また この状況が繰り返される 気がしてならない......なら...どうする......そんな事を考えていると 遠くの方から ガヤガヤと こちらに向かってくる 何か分からないが だんだんと 音が......声が近づいてくるのが 分…

ブログ小説「記憶」繰り返す14話

カナエは ゆっくりと僕に歩みより 「でもね....当たり前だと ずっと思ってたのに...生きたいと思う 感情が 溢れるの...圭吾さんが 何度も...何度も......」 カナエは 言葉に詰まりながらも 僕に 伝えたい何かを 一生懸命話そうとしてくれた。 「ごめんなさい…

ブログ小説「記憶」感情13話

カナエの寝顔を 見ながら これから どうするべきか......考えていた......集落に カナエを 送る事は もう......あり得ない だからと言って......カナエは どうしたいのか......集落に戻ると 言われても...... そんな事を 考えてるうちに 眠りについてしまっ…

ブログ小説「記憶」推測 12話

意識を失った カナエの髪を 撫でた事で 僕の頭の中で 記憶の映像が流れ......そして ある疑問が...... それは......僕が見た 映像は僕を見ている映像で......初めは 僕の記憶だと思ったが よくよく考えると もし、僕が知ってる 幽体離脱なら 見られる側の僕…

ブログ小説「記憶」ループ11話

泰三は 壊れたように 覇気も無くなり ブツブツと 悪くないと 呪文のように 繰り返す...... 泰三を 置き去りにし...... 僕は カナエを抱え この場所を 離れた...... 早く手当てをしなければ......どこか......休める 場所を...... 日が落ち始め 辺りもだんだ…

ブログ小説「記憶」絶望10話

僕の目の前にいる 巫女と泰三 何がどうなっているのか...... 分からないが......異様な空気に包まれているのは 感じる...... そんな空気の中 何故か泰三は 笑顔で 「圭兄ー!ちよっと待っててくれ!今、生贄をここから落とす所だから」 そう言うと 泰三は巫…

ブログ小説「記憶」カナエ9話

炎天神儀も 無事終わった...... ただ......儀式の日も カナエの姿はなく その日以来 カナエは姿を 見せなくなり 一週間が立つ...... 具合が悪いのかくらいに 始めは思っていた...... 集落の人たちも 泰三も いつもと変わらず 僕に優しく にこやかで......い…

ブログ小説「記憶」炎天神儀 8話

1日目は 川で魚をとり 2日目は 狩りに獲物を 泰三と2日間共に奮闘し ようやく3日目...... やぐらが建ち 準備は整っていた 月の光と炎の灯火が なんとも言えない 空間を作り出し どこからか 鈴の音が シャンシャン シャンシャンと 響き 笛の音と交わり 響きわ…

ブログ小説「記憶」川魚7話

僕が誰かから 聞いたと思ってたいた......あの記憶は......僕がカナエに話した記憶なら...... 僕は 初めから この世界にいて 僕が戻りたい あの世界は......なんだ......僕は......ここが いるべき場所なのか...... 初めに言っていた カナエの話しはウソで..…

ブログ小説「記憶」ごめんね6話

山肌からの光景が 僕の眠っていた感情を揺れ動かす...... 僕の目の前に立つ カナエの後ろ姿が 何故か......僕の微かな... 記憶を...... 振り返る カナエの目には 涙が 零れ 言葉にしたい 気持ちだけが先走るのか...... 「けっ......けい...圭吾さん.. .ごめ.…

ブログ小説「記憶」青龍山5話

カナエは 「圭吾さんは 記憶がなくても 弓の腕は あの頃と変わらず 村一番だね」 そんな風に 僕を褒めてくれた... 何故弓ができるのか 僕自信も不思議で 元の世界では 弓なんて一度もしたこともない... なのに、弓を触ると感覚なのか体や手が......分かって…

ブログ小説「記憶」狩り4話

ここに来て 初めの頃は 神に撰ばれたのか ...... 何の為に この世界に来たのか... そんな事ばかり 考えていたけど カナエが住んでる 麓の集落の人たちと交流するようになって いい人たちが多く......僕は...... 自然とそんな事を 考える事もなくなっていた..…

ブログ小説「記憶」真相3話

ここで生きるには......かなりの覚悟が必要だけど...それに...... どうして 僕がここに来たのか この村にいた もう一人の自分は 今何処にいるのか......その謎が解ければ 元の場所に 戻れるかもしれない...... それまでは ここで生きるしかない......その為…

ブログ小説「記憶」戸惑い2話

僕の名前を呼ぶ この人は 誰なのか......分からないけど... どこか...懐かしい匂いを感じる人だった...... 髪の毛は 艶やかな 黒髪で ちょうど 肩くらいの長さ とても 肌の色が白く 頬がうっすらと赤く 笑顔が 眩しく 美しい人...... 僕は、言葉忘れ ただ た…

ブログ小説「記憶」はじまり1話

「今見えてる星は もうこの世に存在していない星かもしれないね......」 そんな話しを 誰かと話してた......僕は、夜空の星を見ると その話しを思い出す......そして ふと思う......今僕は、過去を見ているのかと...... そして、また忙しく明日がはじまり 空…